リハビリテーション科
リハビリテーション科の役割
何らかの原因で障害を持たれた方が ”その人らしい生活” をおくることができるようになるため、機能訓練を主体とした治療を行っています。回復リハビリテーション病棟による、脳血管障害、脊髄疾患、骨関節疾患(術後も含む)などの疾患に対し、他職種と連携した集中的治療。呼吸器リハビリテーション、がんのリハビリテーション、リンパ浮腫に対する保存療法も行っています。
実用的な日常生活における諸活動の実現を目的としています。
当院リハビリテーションの特徴
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)による臨床介入を日々展開する中で、スタッフ各々が日々 自己研鑽を行いながら業務を遂行しています。学会への参加や研究活動、資格取得など新たな知識や技術を地域に還元できるように努力いたします。
リハビリテーション科の取り組み
院内業務の他にも地域とのふれあいを大切にしています。近隣の方々との健康予防運動や、子供たちとの放課後活動を実施しています。院内だけに留まることなく、周辺地域全体の建造増進や障害予防活動を目指しています。
リハビリテーションカンファランス(評価会議)
理学療法士
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)による臨床介入を日々展開する中で、スタッフ各々が日々 自己研鑽を行いながら業務を遂行しています。学会への参加や研究活動、資格取得など新たな知識や技術を地域に還元できるように努力いたします。
作業療法士
各種作業や徒手的な治療を通じて応用的な生活行為能力の改善を促します。
脳卒中後遺症の手のリハビリテーションについても、治療効果が確認されている介入方法を提供し、日常生活への復帰を目指します。言語聴覚士
脳卒中による言葉の障害や、食事する能力(咀嚼や飲み込み等)についての治療を行います。
特に地域の特徴的な課題である経口摂取にむけた取り組みを強化しています。
食事の飲み込みについての詳しい検査も行っています。
ピックアップ
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2024.05.03
リンパ浮腫診療ガイドライン2024年版
3月15日に開催された第7回日本リンパ浮腫学会にて、最新ガイドラインが先行発売されました。会場内では即日完売となる大盛況でしたが、3月下旬頃にはオンラインや店頭で購入可能です。 このガイドラインの発刊には、当院リハビリテーション科の山本優一理学療法士が編集委員として携わりました。 日本リンパ浮腫学会では、患者様向けのガイドラインについても今秋の発刊を目指して準備を進めております。 診療ガイドラインとは、医療現場で適切な診断や治療を導くために、疾患の予防や治療に関する科学的な知見を専門家の知見に基づいて作成されたものです。このリンパ浮腫診療ガイドラインは、日本医療機能評価機構Mindsの事業の一環として作成されています。
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2023.11.28
オレンジは何を表す色?
「オレンジ」って聞いたら、何を思い浮かべますか?「果物?」それとも「絵の具?」...医療の世界では、「オレンジ」と聞いたら、「認知症」をイメージする人が多いです。それはなぜでしょうか? 実は、認知症サポートのシンボルカラーが「オレンジ」で、認知症サポーターの目印として使われるブレスレット『オレンジリング』からも連想されるからです。誰もが住み慣れた場所で暮らしたいと思いますよね。それは認知症の方も同じ。厚生労働省では、「認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(新オレンジプラン)」を2015年に策定しました。これは認知症の方々の意思を大切にし、住み慣れた地域で自分らしく生活できる社会を目指すものです。全国各地で、このような取り組みが行われています。「オレンジカフェ」「オレンジフェスタ」「オレンジプラン」などと名前をつけ、年間を通して様々なイベントが行われています。最近では、地域包括ケアを支える伊達ネットワーク委員会主催の「認知症になっても安心して暮らせる地域と社会~オレンジDATEスクール~」にも、当院のスタッフが参加し、皆さんと一緒に楽しい時間を過ごしました!このイベントでは、理学療法士協会の無料ハンドブックをもとに、認知症の方々やその予防に関するお話をしました。「週3回以上の有酸素運動(ウォーキングでもOK)」「筋力運動(自分の体重を使った運動でもOK)」「運動習慣の定着/地域での活動参加」などが、認知症の予防や改善に効果的だとされています。でも、新しい研究によれば、「運動は1人で行うよりも、友達と2人以上で行う方が認知症の予防/改善に効果的かもしれない!」や「頭を使いながらの運動も効果的!」など、新しい研究の結果も踏まえてお話ししました。皆さんは「きっこう体操」を知っていますか? 「きっこう体操」は、体を柔らかく動かして心地よくリラックスできるエクササイズです。簡単な動作から始められ、特別な器具なしでできるので、気軽に取り組むことができます。この体操は、血行促進や筋力向上だけでなく、心の安定やストレス軽減にも効果があります。詳しい動きや始め方はウェブで検索してみてください。ぜひ日常の健康習慣の一環として取り入れてみてくださいね。
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2023.11.10
脳卒中の予後予測への挑戦
脳卒中患者様のリハビリは従来から盛んに行われており、その質的向上のために多くの研究が行われています。 患者の予後を正確に予測することは、目標の設定や治療方針を確立する上での重要な指針となります。例えば、発症から1ヶ月経過時に日常生活動作がベッド上での自立を達成している場合、その患者は歩行が自立する可能性が高いと言えます。逆に、60歳以上で、同じ期間で食事や尿意の訴え、寝返りのいずれか二つ以上が困難な場合、歩行の自立が難しいとされています。当院では、予後予測を基にしたリハビリプログラムを構築するための取り組みを行っており、より実用的で高い精度の予測手法を検討しています。 今年、第41回東北理学療法学術大会で、当院の理学療法士が予後予測に関する研究発表を行いました。発表のタイトルは「回復期脳卒中患者に対するADL予後予測式の妥当性の検証~当院の取り組み~」。この場で著名な先生方との意見交換が行われ、その経験は非常に貴重であり、今後の臨床活動において大きな糧になると考えています。